食虫植物ってなぁに?

目安時間:約 6分

食虫植物とは

 

もうこの辺は寄生植物腐生植物と違い

大体5~6月に普通の園芸店にも並びますから馴染みのある植物群ですね。

 

食虫植物とはその名の通り、虫や小動物を消化、吸収して養分を得る植物達です。

植物が虫を捕らえるというイメージがなんとなく恐怖感を感じさせるのか

昔から怪獣物のキャラクターにされたりしていますが、イメージとはうらはらに

見た目も美しく(不気味と感じる人もいるかもしれませんが)

意外とデリケートな植物達です。

 

一番他の植物と違った点である食虫植物の捕虫の仕方には、

とりもち式、わな式、落し穴式と大別されており

以下、順に説明していきます。

 

 

 

トリモチ式の食虫植物

主な物にドロセラ属(モウセンゴケの類)や中東の方に産するドロソフィルム、

またピンギュイキュラ(ムシトリスミレ)もこのタイプです。

 

葉の表面に腺毛をつけ、その先端に消化液を兼ねた

酸性の粘液を分泌することによって昆虫などをくっつけて動きを奪い

溶かすことで消化吸収してしまいます。

ドロセラでは、さらに葉を巻き込んで

逃げられなくする動きをする品種もあります。

 

 

 

 

 

落とし穴式の食虫植物

 

ネペンテス(ウツボカズラ)やサラセニアがよく見かけられますし有名ですね、

その他、豪州産のセファロタス(フクロユキノシタ)や

ギアナ高地の固有種ヘリアンフォラもこのタイプです。

 

葉を筒型や袋型に進化させ、筒や袋状の中に消化液を溜めています。

その縁周辺には蜜腺があり、これで虫を誘い消化液の中に落とし込み捕食します。

 

ヘリアンフォラにはネクタースプーンと呼ばれる

はっきりした蜜線を確認することができますし、

サラセニアには虫が後戻りできないように筒の中に

逆毛が密集しているものもあります。

 

このタイプには日本原産のものはありません。

 

 

 

 

 

わな式の食虫植物

 

ハエトリソウに代表されるタイプで、葉の表面にセンサーとなる

細い毛が生えており、それに虫が触れると即座に開いた葉を閉じて捕獲します。

 

その他、水生の植物にもわな式の捕獲方法を持つ食虫植物があります。

こちらは根や葉の付け根に捕虫嚢(のう)と呼ばれる組織をもつもので、

通常は外の水圧よりも低い状態を保ち、獲物が触れると捕虫嚢の口を開き

水と一緒に吸い込むしくみになっています。

ムジナモやタヌキモ、ウトリキュラリア(ミミカキグサの類)がこのタイプです。

 

 

 

 

 

 

生態、分布

国内においてはかつて、広い範囲でいたるところに自生地がありましたが

現在では関東地方では数箇所の自生地を残すにとどめ、割と見られるところは

東海地方以西の湿地帯のモウセンゴケの類や

比較的高山帯に自生するピンギュイキュラくらいになってしまいました。

 

国外にいたっては色々な環境で食虫植物は見られます。

世界各地でみられるモウセンゴケの類をはじめ

熱帯雨林気候の湿度が高いところにウツボカズラの類がありますし、

オーストラリアに自生する球根性のドロセラなどは

比較的乾燥している気候の場所です。

アメリカ大陸にはハエトリソウ、サラセニア等が自生しています。

 

温度も高温を好む物から低温を好む物まで多種多様で

共通しているのは酸性土壌を好み富栄養になると

調子を崩すか枯れてしまうことです。

 

自生地が減少した理由の一つに人為的な土地開発もありますが、

その他、土壌が富栄養になった結果

違う植物の進出により自生地を追われてしまう例もあります。

 

 

 

まとめ

 

虫を捕らえる仕組みを持っているために鑑賞上も興味深い形態を持っている

植物群です。栽培上気難しいものもありますが

5~6月にホームセンターなどにも並びだす品種は育てやすいものも多く

食虫植物入門には最適です。

ただこの場合枯れる寸前まで弱っている物も少なくない為

出来るだけ元気そうな苗を選びましょう。

 

自ら動物を捕らえて栄養分を得る植物のため

土壌の養分が多いと調子を崩すことが多いものです。

栽培にあたっては

一部の品種は肥料分を含まず酸性の無機質の用土を好みますが

大抵の品種はミズゴケやピートモスで育てられます。

 

私も多少栽培していますが虫を捕食するというグロテスクなイメージより、

それどころか非常に美しく、また変わった形態が見られる植物群です。

 

 

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