着生植物ってなぁに?

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着生植物とは

 

 

着生植物は樹木や岩の表面などに固着して生活している植物です。

多肉植物と同様に多様な科に存在しており、

特にラン科、シダ、コケ類にこの仲間が多いのですが、

熱帯雨林性のサボテンの多くも着生植物の特徴を備えています。

 

 

特徴

 

地面ではなく、主に樹木や岩に根を張り生活する植物を着生植物と言っています。

よく寄生植物と混同されることも多いのですが、

寄生植物は宿主から栄養を吸収しているのに対して

着生植物は養分を宿主から吸収はしていません。

 

根が気根状で樹皮や岩の上に張り付くようになっているものが多い一群です。

例外も当然ありまして、エアープランツで有名なチランジアのように

根には植物体を支える機能しかなかったり、

完全に根が失われ、葉などを絡みつかせたり引っ掛けたりすることで

着生している植物もあります。

特殊な例ですがこのような植物は水や養分の吸収を植物本体で行っています。

 

また着生植物は地中にしっかりと根を張らず植物体の支持が十分でないので、

背が高いものは少なく、仮に高くなる品種では蔓植物のようによじ登ったり、

あるいは枝から垂れ下がるように成長しているものもあります。

 

コケ類に至っては専門のマニアさんに任せたいところですが

非常に数多くの着生生態のものもあり、地衣類にいたってはほとんどが着生です。

コケや地衣類は本体も極小型のものも多く、シダや種子植物が大部分を占める中で

その隙間を埋めるよう生き残ってきています。

 

それに対してシダ類や種子植物での着生種はかなり少なく

ある程度決まった種属であることが多いのですが

その形態や生態に興味深い物も多く園芸的にも属毎に専門に栽培されるものがあります。

 

 

 

分布

 

着生植物は岩や樹木に張り付いて生育すると前記しましたが

岩の場合土壌がたまれば通常の地面と同じになってしまうので

着生植物には含めないという見解もあったり境界線が非常にあやふやです。

 

実際、基本的には樹木に着生する品種であっても岩に着生している例も珍しくありませんし

逆の場合もあるわけです。

この辺は多肉植物と同様に栽培家の判断に委ねられる部分がかなりあるように感じます。

 

つる植物は樹木にくっついて伸び上がる植物ではあるのですが

特に着生植物と違う点を上げると常に根の大部分は土壌に広がっていることでしょう。

生育の為の水分や養分の吸収のメインは土壌中にあることです。

 

分布的な面から見ても着生植物の分け方は

地面から隔離されて、なおかつ他の物にへばり付く習性があるかどうかという部分が

重要です。

 

 

 

 

まとめ

 

 

着生植物においても問題点は水の確保なのですが、

通常の植物のように土中に根を張り巡らせることで水を得ることが出来ないのです。

水を得る為には樹表を伝う雨水と霧に頼るしかないため、

降雨量が多いところや頻繁に霧がかかる湿度の高い森林に着生植物は多く見られます。

 

そのような環境では充分な水も得られない場合もあり、

着生植物の多くは分厚い葉や太い茎などを貯水のために発達させています。

そのため外観的にも多肉植物に通ずるものがあり、

特にラン科の一群はその形態や花の美しいものも多いことから、

ラン専門栽培家も多いのですが、多くのランは着生植物なのです。

 

着生植物はその名の通りを想像しても興味深い一群で

やはり栽培家の興味をひく植物群であるといえます。

 

 

 

 

 

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