コノフィツム ブルゲリ ( Conophytum burgeri ) 初めての植え替え
小さなブルゲリを植え替えてみよう
ブルゲリも実生後、1年もすると
上の画像のようにぎゅうぎゅう詰めになってしまいます。
こうなるともう植え替えしてあげないと成長が止まるだけではなく
本数は減少の一歩を辿ることとなりますから植え替えを実施します。
画像を交えて解説していきますが
ここでは、ごく小さいうちの苗を使い
実生早期に緊急で植え替えが必要になった場合にも
対応できるようにしてみました。
植え替えの実施
本当は素手でやさしくブルゲリを持ち上げたいのですが
なにぶん小さな苗なので、小型のピンセットか爪楊枝を利用します。
実生をするようになると結構多用するようになるので
少し質の良いピンセットを用意した方が
手の疲れも少なく効率的に作業がはかどりますよ。
私はこのサイズの物を実生苗の植え替え専用に使っています。
まだ発芽間もないブルゲリは水滴のようなものです。
どちらを使用するにしても
細心の注意をして潰したり、突き刺したりしないように
できるだけ本体には触れないように作業していきます。
1.今回のターゲットは少し成長の遅い左上の小さめの苗です
この段階で、ブルゲリを抜き上げやすくするために
苗から多少はなれた場所から用土をほぐす感じで
ピンセットでターゲットの周りをつつき、苗を浮き上がらせておきます。
最初の画像のようにぎゅうぎゅうの場合は
鉢を対角線で軽く歪めるようにすると全体が浮き上がりますから
抜き上げやすくなります。
2.苗本体だけではなく、少し周りの用土ごと掬い上げる感じで抜き上げます。
この時はターゲット本体にピンセットを突き刺してしまったり
まわりの苗を潰さないように注意します。
また、苗を保持するのはピンセットで挟むのではなく
苗が落ちないだけの隙間をあけて持ち上げた方が
挟んだ圧力で潰してしまう心配も無くなります。
可能な限り根回りの土は落とさない方が良いです。
まだそんなに根も張っていないので土ごとすんなり抜けてきます。
3.抜き上げられたブルゲリ
土を落とさないつもりだったのですが、片手で撮影しながらだったため
落としてしまいました、、、(笑)
この抜き上げられた苗は、植える場所のすぐそばに
そっと寝かせて置き、根の長さに見合った穴を穿ちます。
4.目標の場所に穴を穿ちました
根回りに土がちゃんと残っている場合は少し大きめの穴のほうが
スムーズに差し込みやすいです。
5.穴に根を誘導していきます
土がついていれば、穴にストンと落とすだけで済むのですが
土がない場合は差し込む際に、根を切らないように注意します。
6.出来るだけ真っ直ぐに根を下ろしていきます
穴の奥の方に根が下りているのが見えると思いますが
ブルゲリの場合は多少曲がっても問題ありません。
しかし
塊根類や根が太くなる品種の場合、
曲がった状態のままで太くなっていきますから注意が必要です。(経験者談ww)
7.まわりの土を寄せて苗を落ち着かせたら完了です
このような細かな作業を繰り返すことになりますが
植え替えられたブルゲリは心なしか元気になったように見えます。
8.植え替えの終わったブルゲリ達
このように植え替え直後は綺麗ですね。
でも
自然界でも全部が育つはずもなく淘汰されていきますが
栽培上でも当然それなりの本数は落ちます。
日にちが経つと下の画像のように
ポツポツと消える苗も出てきます。
これはもう致し方ないことと割り切っていますが、
それでも失敗を幾度となく繰り返してきた中で
この方法が現時点で1番数が残っている方法なので
一つの方法として参考にしていただきたく思います。
まとめ
ブルゲリの植え替え、特にこのような小さな苗のうちは
作業に神経も遣いますし大変だと思います。
そんなに難物というほどのものではありませんが
根の余り多い品種でもありませんし、とにかく体の作りがデリケートです。
すぐ潰れるし(笑)
そこで、腐りやすそうだからと水遣りを控えめにしてしまう例もありますが
反面、ブルゲリは水切れが致命的となる例があるくらい水を必要とします。
この辺は、性質は全く違いますが
奇想天外(キソウテンガイ)に通じる物があります。
通風を心がけて根際の過湿および蒸し暑さに注意して根は乾かさないことが
ブルゲリの栽培のポイントだと思っています。
ですから、驚かれるかもしれませんね
私の場合
まだまだ、しばらくは腰水栽培が続きます。
これについては
をご覧ください。
私が栽培を通して感じたブルゲリの実態について
思いつくまま書いてあります。