メセン類の採種方法をわかりやすく解説します

目安時間:約 10分

 

自分で種子を採ってみよう

 

花粉媒介(媒助) pollination

 

今回はうちで最も多く採種されているブルゲリを題材に使用していますが

他のメセン類もほぼ同様の方法で大丈夫です。

 

メセン類は基本的に自家受粉しませんから種子を採るには

株分けではない実生から別の個体が最低2本必要です。

自然界では昆虫類が種子をつける(媒介)ための手助けをしていますが

栽培環境において種子をつけるためには人為的にこの作業(媒助)をする必要があります。

pollination(ポリネーション)とかキッシングとか言われています。

 

その作業は特に難しいことはなく

花のほぼ中央から伸びている雌しべに

別株の雄しべが生産している花粉をつけてあげるだけなのですが

メセン類の花は小さくデリケートだったりするので

軟らかい細筆に花粉をとり雌しべにつけてあげたり、

割り箸のような細い棒の先にテグスを付け

その細い先でお互いの花をコチョコチョする人もいます。

 

タイミングは上に掲載した画像のように

雄しべが花粉をよく作っている時間帯が受粉しやすいようです。

受粉に成功すると下の画像のように

数日後から、雌しべの下の方にある

子房といって種子が作られるカプセルが膨らんできます。

 

 

このように膨らんできたのが確認できれば第1段階は成功です。

 

 

 

採種時期

 

種子がついた事がわかると、1日も早く収穫したい気持ちになりますが

メセン類は意外と種子が熟すまでに時間がかかり数ヶ月は待つことになります。

 

それでは採種時期はいつ頃かというと

概ね休眠期直前になるようですが、私の基準として

カプセルが枯れたように乾燥して本体から無理なく取り外せる状態になった時です。

 

ですから、カプセルが枯れてくると毎日のように軽く引っ張ってみたり、、、

どれだけ待ち焦がれてるんだって感じです(笑)

 

収穫間近の種子の状態

 

カプセルがこのような状態になれば無理なく本体から外せますので

 

いよいよ待ちに待った収穫です。

 

 

 

つまんで引っ張ってみました!!

 

 

 

収穫された種子カプセル

 

 

次は採種されたカプセルから種子を取り出さなくてはいけません。

 

メセン類の種子カプセルは構造が少し特殊になっていますので

取り出し方にもコツがあります。

 

 

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メセン類の種子の取り出し方

 

いよいよ本記事で1番説明したい部分になってきました。

 

さて、その構造の特殊さから

種子を取り出すのに苦労した人も少なくないと思います。

なにしろ小さいし、堅いし、で、、、

他の品種のカプセルのように簡単に割れてくれません。

 

これは極乾燥地帯で子孫を残し、生き残る為の知恵で

私も初めて知った時はものすごく感動したのを覚えています。

 

メセン類の種子は非常に細かいものが多く

それを長期間生き残らせて、雨季に合わせて発芽させるために

水に濡れないとカプセルが開かないようになっています。

 

要するに雨季に雨がカプセルを濡らし開かせて地面に種子をばらまき

発芽させる仕組みになっているんですね。

 

余談ですが

 

品種によっては種子が地面にばらまかれたものの

発芽に至るだけの水が得られなかった場合に備えて

あきらかに発芽周期があるものも確認しています。

 

同じメセン科のDinteranthus属なんかは特に顕著で一旦発芽を逃すと

次の発芽をさせるまでに3~4年待つことになるものもあります。

 

ですからどの品種に関してもそうですが、

その年に発芽しなかったからといって捨ててしまわないで

次の生育期に備えて保存しておく必要があります。

そうそう簡単に種子はダメになりません。

 

 

 

 

話が逸れました

 

 

それではカプセルを開かせて種子を採種しましょう。

 

 

 

1.カプセルを一つつまんでみます

 

六つの切れ込みが見えると思いますが

カプセル内は部屋が六つに別れ、それぞれに種子が詰まっています。

 

 

 

 

 

2.水を数滴垂らすとふやけたようになり口が開いてきます

 

切れ込みがはっきりと見えてきています。

 

 

 

 

 

3.あきらかに開いてきていますね、種子が見えてきました

 

ほんの数分でカプセルは開ききります。

 

 

 

 

 

4.これでほぼ全開でぎっしり種子が詰まっています

 

メセン類は種子の数が多いものです。

 

 

 

 

 

5.横からも見てみます

 

 

 

 

 

 

6.お猪口のような小さめの容器に水を入れ、種子カプセルを下に向けて水に浸けます

 

こうして取り出されたものは

大丈夫な種子は沈みますし、シイナや細かなゴミは浮きますので

下に沈んだ種子を流してしまわないようにそっと上澄みを捨てます。

 

 

 

 

 

7.カプセルの方も種子が残っていないか確認します。

きれいに種子は流されて、部屋の構造もよくわかりますね。

 

 

 

 

 

 

8.上澄みを捨てた容器から種子を取り出しキッチンペーパー等の上で乾燥させます。

 

このけし粒のようなひとつひとつが種子ですので

乾燥中は吹き飛ばしたりしないように注意します。

 

 

 

 

 

9.よく乾燥したら播種時期まで日の当たらない温度の低い場所で保存します

 

保存は市販のチャック付きのビニール袋で大丈夫です。

もし蒸れが心配でしたら紙の小さな封筒等でも良いでしょう。

 

 

 

 

まとめ

 

以上で、メセン類の採種は終了ですが

細かな作業となるため紛失等、充分気をつけて作業する必要があり

途中で無くしたりすると、かなりショックを受けることになります(笑)

 

採種した種子はあまり高温にならない場所で最低ひと月は休ませてください。

コノフィツムやリトープスの種子では後熟期間が必要なことも知られています。

 

メセン類は大方、自生地が雨季となる秋口が生育期となり

種子を蒔く時期もこの時期になります。

 

実生方法は別記事

ブルゲリの実生 を参考にしてください。

 

私のメセン類の実生はほぼこの方法でやっています。

 

 

 

 

 

 

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